2026年4月、海上自衛隊の護衛艦が台湾海峡を通過したことが明らかになり、中国が強く抗議する事態となりました。
「なぜ日本は台湾海峡を通過したのか?」
「なぜ中国は強く反発するのか?」
この記事では、この2つの疑問について、事実関係と各国の立場を整理しながらわかりやすく解説します。
海自護衛艦が台湾海峡を通過した理由はなぜ?
今回の通過については、主に以下の3つの理由があるとみられています。
① フィリピンでの合同演習に向かう途中だった
報道によると、護衛艦「いかづち」は、アメリカやフィリピンなどが参加する合同軍事演習「バリカタン」に参加するため航行していました。
台湾海峡は、日本からフィリピン方面へ向かう際の航行ルートの一つであり、地理的にも選択肢の一つとされています。
② 中国の軍事活動をけん制する狙いがあるとみられる
近年、中国は台湾周辺で軍事的な動きを活発化させています。
その中で日本が台湾海峡を通過することには、
- 一方的な現状変更を認めない姿勢の表明
- 航行の自由を重視する立場のアピール
といった意味があると指摘されています。
ただし、これは政府が公式に明言しているわけではなく、関係者の見方や報道ベースの分析です。
③ 日米比の連携強化を示す意図
今回の行動は、
- 日本
- アメリカ
- フィリピン
による安全保障面での連携を示す意味もあるとされています。
特に南シナ海問題を抱えるフィリピンとの関係強化の中で、日本の関与を示す動きと見ることができます。
通過は今回で4回目
なお、海上自衛隊の艦艇による台湾海峡通過は今回が初めてではありません。
報道によると、
・2024年9月
・2025年2月
・2025年6月
に続き、今回で通算4回目とされています。
回数を重ねていることからも、日本が台湾海峡における航行の自由を重視する姿勢を継続していることがうかがえます。
中国が抗議する理由はなぜ?
これに対し、中国は強く反発しています。その背景には大きく2つの理由があります。
① 台湾問題を「内政問題」と位置づけているため
中国は台湾を自国の一部とする立場をとっています。
そのため、台湾海峡に外国の軍艦が入ることは、
- 主権への挑戦
- 内政干渉
と受け止められます。
中国外務省も「レッドライン」という表現を使い、極めて強い警戒感を示しています。
② 軍事的圧力・対中包囲と受け取っているため
日本やアメリカの動きに対して、中国は
- 対中包囲の一環
- 軍事的な圧力
と受け取っているとみられています。
特に今回のように合同軍事演習と重なる動きは、中国側の警戒を強める要因となります。
台湾海峡はどんな海域なのか?
台湾海峡の位置づけについては、各国で見解が分かれています。
- 日本やアメリカなど
→ 国際的な航行の自由が認められる海域(公海・国際海峡の一部)とする立場 - 中国
→ 自国の主権や管轄権が及ぶ海域と主張
この認識の違いが、今回のような対立の背景にあります。
台湾海峡が重要視される理由
台湾海峡は世界的にも非常に重要な海域です。
- 日本のエネルギー輸送ルートに関係
- 世界の物流の要所
このため、地域の安定は日本経済や世界経済にも大きな影響を与えるとされています。
今回の通過で何が変わる?
今回の動きにより、
- 日中関係の緊張の高まり
- 日本の安全保障姿勢の明確化
といった影響が指摘されています。
今後も同様の通過が続くかどうかが、注目されるポイントです。
まとめ
今回の台湾海峡通過を整理すると以下の通りです。
【日本側の理由】
・演習参加のための航行
・中国へのけん制とみられる動き
・日米比の連携強化
【中国側の反発理由】
・台湾問題を内政とする立場
・軍事的圧力への警戒
単なる航行ではなく、各国の立場や戦略が反映された動きと言えます。
今後の東アジア情勢にも影響を与える可能性があり、引き続き注視が必要です。

