女性天皇が認められていない理由はなぜ?男系男子との違いも分かりやすく解説

「女性天皇はなぜ認められないの?」「男系男子ってどういう意味?」――。

2026年2月27日の衆議院予算委員会で、高市早苗首相が皇位継承について“男系男子が適切”との認識を示したことで、皇位継承のルールに注目が集まっています。

この記事では、女性天皇が“制度上”認められていない理由や、よく混同される女性天皇と女系天皇の違いを、できるだけ分かりやすく整理します。

目次

結論:女性天皇が「制度上」認められていない最大の理由

現在の日本では、皇室典範(こうしつてんぱん)により、皇位を継承できる人が「男系の男子」に限られているためです。

つまり、「女性だからダメ」というより、法律(皇室典範)のルールがそう定めているというのが最も大きな理由になります。

まず整理:女性天皇と女系天皇は別モノ

このテーマで一番混乱しやすいのが、女性天皇女系天皇の違いです。

女性天皇とは

天皇が女性であることを指します。歴史上、女性天皇は存在しました。

女系天皇とは

母方をたどって天皇の血筋につながる継承のことです。

今回の議論で「女性天皇」を語るとき、実際には女系天皇の是非がセットで語られることが多く、ここが議論を複雑にしています。

女性天皇が認められていない理由①:皇室典範が「男系男子」に限定している

現在の皇室典範は、皇位継承者を男系男子に限定しています。

そのため、皇位継承の対象を女性にも広げるには、皇室典範の改正が必要になります。

女性天皇が認められていない理由②:「女性天皇」を認めると「女系」につながる可能性がある

「女性天皇は過去にいたのに、なぜ今は難しいの?」という疑問はとても多いです。

そこでよく挙げられるのが、女性天皇を認めた場合、その次の世代で“女系”につながる可能性があるという点です。

たとえば、女性天皇の子どもが皇位を継ぐ場合、配偶者が「男系男子」でないと、系統としては女系になります。

この点については、伝統の捉え方(男系を守るべきか/女性天皇まで含めて伝統と見るか)で意見が分かれやすく、議論が長年続いています。

女性天皇が認められていない理由③:政府の有識者会議の整理でも「男系男子」を軸にしている

高市首相は国会答弁で、有識者会議の報告で「男系男子が適切」とされているという趣旨を述べ、政府として尊重する姿勢を示しました。

一方で重要:高市首相は「女性天皇の歴史的事実」も否定していない

ここは誤解されがちですが、高市首相は「女性天皇がいた歴史」自体を否定していません。

答弁では、過去の女性天皇を否定するのは不敬に当たるという趣旨の発言もありました。

「女性天皇がいたのに、なぜ今ダメ?」の答え

歴史上の女性天皇は存在します。ただし、整理の仕方としては次のように説明されることが多いです。

  • 女性天皇はいた(歴史的事実)
  • ただし、過去の女性天皇は父方に天皇の血筋を持つ“男系”だったとされる
  • 現行制度は、皇位継承を男系男子に限定している

このため、「女性天皇を認める/認めない」というより、現在は制度が限定されている、そして制度改正の是非が議論になっている、という整理が現実に近いです。

歴代の女性天皇は誰?いつの時代に存在したのか

日本の歴史では、女性天皇は過去に8人(のべ10代)存在しています。

最初の女性天皇は飛鳥時代の推古天皇で、最後は江戸時代の後桜町天皇です。

以下が歴代の女性天皇の一覧です。

天皇名在位時代
推古天皇593~628年飛鳥時代
皇極天皇642~645年飛鳥時代
斉明天皇655~661年飛鳥時代
持統天皇690~697年飛鳥時代
元明天皇707~715年奈良時代
元正天皇715~724年奈良時代
孝謙天皇749~758年奈良時代
称徳天皇764~770年奈良時代
明正天皇1629~1643年江戸時代
後桜町天皇1762~1771年江戸時代

なお、孝謙天皇と称徳天皇は同一人物で、一度退位した後に再び即位しています。そのため「8人10代」と数えられます。

歴代女性天皇の共通点は「男系」だったこと

ここで重要なのは、歴代の女性天皇はすべて父方をたどると天皇の血筋につながる「男系」だったという点です。

つまり、女性ではありましたが、血統としては男系の天皇の系統を継いでいました。

一方で、母方のみを通じて天皇の血筋を引く「女系天皇」は、これまで一度も存在していません。

最後の女性天皇は江戸時代の後桜町天皇

最後の女性天皇は、江戸時代の後桜町天皇(在位1762~1771年)です。

後桜町天皇の退位以降、現在まで約250年以上にわたり、女性天皇は即位していません。

こうした歴史的背景も、現在の皇位継承の議論で注目される理由の一つとなっています。

まとめ

  • 女性天皇が認められていない最大の理由は、現行の皇室典範が男系男子に限定しているため
  • 議論では、女性天皇だけでなく女系天皇の扱いがセットになりやすい
  • 高市首相は「男系男子が適切」としつつ、過去の女性天皇の歴史的事実は否定しない趣旨も述べた

皇位継承は“言葉の定義”だけで誤解が生まれやすいテーマです。まずは制度と用語を整理した上で、今後の議論の動きにも注目していきたいところです。

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