自民党の小野田紀美経済安全保障担当相の記者会見で、フリージャーナリストの横田一(よこた・はじめ)氏の質問の仕方が物議を醸し、SNSやヤフコメでは「出禁にすべきだ」といった厳しい声まで飛び交っています。
一方で、横田氏は過去に国民民主党の会見をめぐって「出禁騒動」があったことでも知られており、「そもそもどんな人物なの?」「なぜこんなに賛否が分かれるの?」と気になって検索する人も増えています。
この記事では、フリー記者・横田一氏の経歴、国民民主党「出禁」騒動の経緯、そして今回の小野田会見で何が起きたのかを、できるだけ分かりやすく整理して解説します。
横田一とはどんな人物?プロフィールと経歴

プロフィール
- 名前:横田 一(よこた はじめ)
- 生年:1957年生まれ
- 出身地:山口県
- 学歴:東京工業大学卒業
- 職業:フリージャーナリスト、ノンフィクション作家
奄美大島の入植グループが右翼に襲撃された事件を描いたノンフィクション『漂流者たちの楽園』で、1990年にノンフィクション朝日ジャーナル大賞を受賞するなど、取材歴の長いベテラン記者です。
その後も、政官業の癒着、公共事業、原発問題、選挙報道などをテーマに、雑誌やネットメディア、動画配信番組などで精力的に情報発信を続けています。

主な活動分野
- 国政レベルの政治・選挙の現場取材
- 公共事業や原発をめぐる政策・利権構造のウォッチ
- 首長選・知事選など地方選挙のルポ
- インターネット番組での現場リポートや解説
2017年には、小池百合子都知事の会見で「排除」発言を引き出したことでも知られ、権力者に対しても遠慮なく切り込むスタイルが注目を集めてきました。
過去に話題となった「国民民主党 出禁」騒動とは

横田氏の名前を語る際に、必ずセットで語られるのが「国民民主党の会見を出禁になった」という一件です。
報道によると、2024年末ごろ、国民民主党・榛葉幹事長の記者会見をめぐり、横田氏の質疑の仕方や、他の記者とのやり取りが問題視されたことをきっかけに、同党の一部会見から「出入り禁止」とされたと伝えられています。
これに対し横田氏は、「出禁は取材・報道の自由を制限するものだ」と反発し、党大会会場の前などでビラを配るなど、処分に抗議する行動も取っていました。
この時点で、すでに
- 「記者としてのマナーに問題がある」
- 「それでも出禁までするのは行き過ぎではないか」
と、ネット上でも評価が真っ二つに割れており、横田氏は「賛否が極端に分かれるフリー記者」として認知されるようになっていきます。
今回の小野田大臣の会見でも、「また出禁に…?」と過去の騒動を思い出した人が多かったことから、「横田一 出禁」というキーワードで検索する人が増えている状況です。
今回の騒動:小野田紀美経済安全保障担当相の会見で何があった?
今回、横田氏が注目を集めることになったのは、自民党の小野田紀美経済安全保障担当相の記者会見での質疑です。
会見では、中国へのレアアース(希土類)など重要鉱物資源の依存からの脱却をめぐって、小野田氏が「サプライチェーンリスクを低減する必要性」を強調していました。
これに対し横田氏は、民間シンクタンクの試算を引用しながら、
- 「中国がレアアース輸入を止めた場合、GDPがどの程度落ち込むのか」
- 「その損失額を知ったうえで対中依存脱却を訴えているのか」
といった点を、かなり踏み込んだトーンで質問しました。
さらに、高市政権(高市首相)について
- 「対中強硬姿勢で支持率を維持しているのではないか」
- 「国民生活より内閣支持率を優先しているように見える」
といった趣旨の問題提起も行い、会見中に小野田氏との応酬が続く場面もあったと伝えられています。
会見の最後には、
- 「経済的損失が出ても構わないという姿勢だと理解した」
といった“捨て台詞”のようにも取れる締め方をしたことで、視聴者や記事を読んだ人のあいだで賛否が一気に噴出しました。
SNS・ヤフコメでの主な反応
批判的な意見
- 「質問というより持論の演説に聞こえる」
- 「あの場の空気をわざと悪くしているように見えた」
- 「過去に国民民主党から出禁になっているのも納得してしまう」
- 「今回も出禁にすべきでは、というレベル」
会見の場はあくまで「質問の場」であり、記者個人の主張を延々と述べる場所ではない、という考えから、横田氏のスタイルを問題視する声が多く見られました。
小野田大臣対フリ一ジャ一ナリスト横田の記者会見にはあきれる。あれは質問ではなく、記者の考えを述べ、その考えに大臣をなんとか誘導しようと、しつこく質問という体裁を装った自分の意見を述べるという手法だ。兵庫県知事のときもそうだつた。蛇蝎のような人間!
— 祖国を思う (@H8SPGb3tKqIWAqU) December 23, 2025
そろそろ横田一ですか?出禁にしても文句は出ないでありましょ(/・ω・)/
— (σ・ω・)σ小雪ちゃんとむーめめ⸝⸝^. ̫ .^⸝⸝ٍ ٛ . ̫ . ٛ ٍ (@koyukityan) December 23, 2025
擁護・支持する意見
- 「権力側に遠慮しない記者がいることは民主主義にとって必要」
- 「嫌われても厳しい質問をする人がいないと、会見が“予定調和”になってしまう」
- 「不快だからといって出禁にするのは、報道の自由の観点からも危険」
一方で、強い言葉であっても「権力へのチェック機能」として評価する声も根強く、単純に「良い・悪い」で割り切れない複雑な反応となっています。
なぜここまで「出禁」やマナーが論点になるのか
横田氏をめぐる議論の根底には、
- 「記者会見は誰のための場か?」
- 「どこまでが“厳しい質問”で、どこからが“マナー違反”なのか?」
- 「不都合な記者を“出禁”にすることは許されるのか?」
といった根本的な問いがあります。
国民民主党の出禁問題の際にも、
- 「確かにマナーに問題はあっても、出禁までするのはやり過ぎでは?」
- 「いや、他の記者や会見の進行に支障が出ているなら、運営側が線引きするのは当然」
という形で、今回とよく似た構図の議論が起きていました。
まとめ:フリー記者・横田一は「評価が割れる存在」
- 横田一氏は、1957年生まれのベテランフリージャーナリストで、ノンフィクション作品で賞を受けた経歴を持つ。
- 過去には、国民民主党の記者会見をめぐって「出禁」騒動が起き、報道の自由や会見運営のあり方が議論になった。
- 今回は、自民党の小野田紀美経済安全保障担当相の会見での厳しい質問・発言がきっかけで、再びネット上で賛否が巻き起こっている。
- 「権力に忖度しない記者」と評価する声と、「会見の場を乱す存在」と批判する声が常に共存しているのが、横田氏の大きな特徴と言える。

