ベランダに作られた蜂の巣へ熱湯をかけたところ、生き残った蜂が、死んだ仲間のそばで戦闘態勢を取っていたという投稿が注目を集めています。
投稿者の母親は、ペットへの影響を考え、殺虫剤ではなく熱湯を使って蜂を駆除しようとしたそうです。
しかし、蜂を全滅させることはできず、窓の外にはこちらを警戒するような蜂の姿が残っていました。
この光景を見た人からは、
「蜂は人の顔を覚えるの?」
「仲間を殺した人に復讐する?」
「危険な相手の情報を仲間に伝えるの?」
「蜂を1匹殺すと仲間が集まってくる?」
などの疑問が寄せられています。
今回は、蜂が人間の顔を覚える可能性や、仲間への情報共有、復讐するといわれる理由について調査しました。
蜂の巣へ熱湯をかける危険性や、巣を見つけたときの正しい対処法についても紹介します。
ベランダの蜂を熱湯で駆除後に恐ろしい光景
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話題になったのは、ベランダに作られた蜂の巣を熱湯で駆除しようとした後の出来事です。
投稿者の母親は、ペットがいることから殺虫剤の使用を避け、蜂の巣へ熱湯をかけたといいます。
ところが、すべての蜂を駆除することはできませんでした。
熱湯をかけた後、死んだ蜂のそばには、生き残った蜂がこちらを警戒するような姿勢でとどまっていたそうです。
投稿者によると、母親は以前から「蜂は人の顔を覚える」という噂を聞いていたため、強い恐怖を感じていたとのこと。
最終的には大家に連絡し、その後の対応を依頼したといいます。
SNSやYahoo!ニュースのコメント欄には、
「想像以上に戦闘態勢だった」
「蜂から怒りが伝わってくる」
「網戸越しでも気をつけた方がいい」
「駆除した後、何日か蜂が周囲を飛び回っていた」
など、多くの反応や体験談が寄せられました。
蜂は人の顔を覚える?

結論からいうと、一部の蜂の仲間に、顔の模様を見分ける高い視覚能力があることは研究で確認されています。
代表的なのが、海外に生息するペーパーワスプの一種です。
研究では、この蜂が同じ種類の仲間について、顔にある模様の違いを見分け、個体を識別していることが分かっています。
さらに、角度が変わった顔を見せられても、同じ個体かどうかを判断できる可能性を示した研究もあります。
小さな脳を持つ蜂が、顔全体の特徴を組み合わせて仲間を見分けていることは、非常に興味深い発見です。
ただし、ここで注意したいのは、研究で確認されているのは主に「同じ種類の蜂同士を見分ける能力」だということです。
日本の住宅周辺で見られるアシナガバチやスズメバチが、人間の顔を長期間記憶し、後日同じ人物を狙うことまで証明されたわけではありません。
そのため、
「蜂は必ず人間の顔を覚える」
「一度怒らせると、後日復讐に来る」
と断定することはできません。
蜂が駆除した人だけを追いかけるように見える理由
Yahoo!ニュースのコメント欄には、
「蜂の巣に石を投げたら、自分だけ追いかけられた」
「巣を駆除した夫を数日間狙っていたように見えた」
「殺虫剤を噴射した方向へ蜂が飛んできた」
という体験談が寄せられています。
こうした行動を見ると、蜂が攻撃した人の顔を覚えているように感じるかもしれません。
しかし、蜂が特定の人を追うように見える理由は、顔の記憶だけとは限りません。
考えられる理由としては、
・巣へ攻撃した人の動きを目で追っていた
・殺虫剤や熱湯が飛んできた方向へ反応した
・黒い髪や濃い色の服に反応した
・大きな動きや手を振り回す行為を脅威と判断した
・巣の近くにいた人物を敵として警戒した
などがあります。
蜂は巣や幼虫を守るため、危険が近づくと防衛行動を取ります。
特に、巣へ直接刺激を与えた場合は、普段は比較的おとなしい種類の蜂でも攻撃してくることがあります。
「自分だけ追いかけられた」という体験も、蜂が顔を覚えて復讐したのではなく、攻撃した人の動きや位置を追い続けていた可能性があります。
蜂は復讐する?
蜂が人間と同じように怒りを持ち、過去の出来事を根に持って復讐することは、科学的に確認されていません。
蜂が攻撃する主な目的は、巣や女王蜂、幼虫、仲間を外敵から守ることです。
そのため、巣に熱湯をかけたり、棒で叩いたり、石を投げたりすると、蜂は強い防衛行動を取ります。
人間から見ると「仲間の敵討ち」や「復讐」のように感じられますが、実際には巣を守るための本能的な反応と考えられます。
また、巣を取り除いた後も、外へ出ていた働き蜂が元の場所へ戻ってくることがあります。
帰る巣がなくなった蜂が周辺を飛び回るため、
「駆除した人を探している」
「復讐するために待ち伏せしている」
ように見えることもあるでしょう。
しかし、巣があった場所へ戻ってきているだけの可能性もあります。
蜂が周囲を飛び回っているときは、刺激せず、窓やドアを閉めて近づかないことが大切です。
蜂は仲間に危険を知らせる?
蜂の仲間には、においを使って危険を伝える種類がいます。
その仕組みの一つが「警報フェロモン」です。
警報フェロモンとは、敵の存在や危険を仲間に知らせ、防衛行動を促す化学物質です。
蜂の種類によって働きは異なりますが、スズメバチの一種では、毒液に含まれる揮発性の成分が仲間を引き寄せ、攻撃行動を促すことが研究で確認されています。
ミツバチの仲間でも、危険を知らせるフェロモンによって、巣の防衛に関わる蜂が刺激されることがあります。
そのため、蜂を潰したり、巣を刺激したりした直後に仲間が集まる現象には、警報フェロモンや巣への刺激が関係している可能性があります。
ただし、すべての蜂がまったく同じ仕組みで仲間を呼ぶわけではありません。
また、蜂が人間の顔や個人情報を仲間へ伝えているわけでもありません。
「この顔の人間が敵だ」と言葉のように情報共有しているのではなく、においや動き、巣への刺激などを手がかりに危険へ反応していると考えるのが自然です。
蜂を1匹殺すと仲間が来るのは本当?
「蜂を1匹殺すと仲間が集まってくる」という話を聞いたことがある人も多いでしょう。
これについては、状況によって仲間が集まる可能性があります。
特に、巣の近くにいる蜂を叩いたり潰したりした場合は注意が必要です。
巣を守っている別の蜂が人の動きに反応したり、危険を知らせる物質に反応したりして、防衛行動を取る可能性があります。
一方で、どこにいても蜂を1匹殺せば必ず大群が集まってくるわけではありません。
巣から離れた場所で単独の蜂を見つけた場合と、巣のすぐ近くで蜂を刺激した場合では、危険度が大きく異なります。
蜂が近づいてきても、手で払ったり、大声を出して走り回ったりしないようにしましょう。
巣が近くにある可能性を考え、ゆっくりと静かにその場を離れることが大切です。
蜂の巣に熱湯をかけるのは危険?
蜂の巣へ熱湯をかける方法は危険です。
蜂を完全に駆除できるとは限らず、生き残った蜂を興奮させる可能性があります。
また、熱湯を巣へ正確にかけるためには、蜂の巣へ近づかなければなりません。
巣に近づいた時点で蜂に刺される危険があるほか、逃げようとして転倒したり、熱湯でやけどしたりするおそれもあります。
高い場所にある巣へ熱湯をかけようとすれば、脚立などから転落する危険もあります。
ペットや子供への影響を考え、殺虫剤を避けたい気持ちは理解できます。
しかし、熱湯での駆除が安全な代替方法になるとは限りません。
巣の場所や大きさ、蜂の種類が分からない場合は、自分で手を出さず、建物の管理会社や大家、専門業者へ相談した方がよいでしょう。
アシナガバチは必ず駆除しなければならない?
アシナガバチは、庭木につく青虫や毛虫などを食べるため、益虫としての一面もあります。
普段は比較的おとなしく、巣を刺激しなければ積極的に人を襲わないとされています。
そのため、人が近づかない場所にある小さな巣であれば、必ずしもすぐに駆除する必要はないと案内している自治体もあります。
ただし、次のような場所にある巣は注意が必要です。
・ベランダ
・玄関や勝手口の近く
・洗濯物を干す場所
・子供やペットが通る場所
・庭仕事で頻繁に近づく場所
・エアコンの室外機周辺
・窓や換気口の近く
ベランダでは、洗濯物の中へ蜂が入り込み、気づかず着た際に刺される可能性もあります。
生活動線上に巣がある場合は、放置せず、早めに管理会社や専門業者へ相談しましょう。
蜂の巣を見つけたときの対処法
蜂の巣を見つけても、すぐに棒で落としたり、石を投げたり、熱湯をかけたりしてはいけません。
まずは巣へ近づかず、蜂の種類や巣の場所、大きさを安全な距離から確認します。
賃貸住宅や集合住宅の場合は、自分で駆除する前に、大家や管理会社へ連絡しましょう。
共用部分に作られた巣であれば、管理側が対応するケースもあります。
一戸建ての場合も、巣が大きい、高い場所にある、蜂の種類が分からない、スズメバチの可能性がある場合は専門業者への依頼が安全です。
自治体によっては、蜂の巣に関する相談窓口や、駆除業者の案内を行っていることもあります。
住んでいる自治体の公式サイトや保健所へ確認するとよいでしょう。
スズメバチの巣は自分で駆除しない
スズメバチは攻撃性が強く、巣へ近づくだけでも危険な場合があります。
蜂が空中でこちらを向き、カチカチと音を出している場合は、巣へ近づいたことに対する警告の可能性があります。
このような状況では、その場で蜂を追い払おうとせず、静かに後退して巣から離れましょう。
手を大きく振り回したり、急に走ったりすると、蜂を刺激する可能性があります。
スズメバチの巣は、自分で駆除しようとせず、専門業者へ依頼してください。
アシナガバチなら自分で駆除できる?
自治体によっては、小さなアシナガバチの巣について、夕方から夜にかけて蜂専用の殺虫剤を使用する方法を案内しています。
しかし、これはすべての人に自力駆除を勧めるものではありません。
蜂の種類を見分けられない場合や、巣が大きい場合、高所にある場合、逃げ道を確保できない場所では危険です。
また、蜂に刺された経験があり、以前にじんましんや吐き気などの症状が出た人は、再び刺された際に重い症状が起きる可能性があります。
少しでも不安がある場合は、無理をせず専門業者へ依頼しましょう。
殺虫剤を使う場合も、ペットや子供への影響、使用場所、対象となる蜂の種類などを製品の表示で確認する必要があります。
蜂が近づいてきたときにやってはいけないこと
蜂が近づいてきたときは、次のような行動を避けましょう。
・手やタオルで激しく払う
・大声を出す
・蜂を追い回す
・巣を棒で叩く
・石を投げる
・その場で蜂を踏み潰す
・巣へスマートフォンを近づけて撮影する
・近距離から熱湯をかける
蜂も人間を攻撃するためだけに近づいているとは限りません。
慌てて手を振り回すと、かえって敵と判断される可能性があります。
姿勢を低くし、蜂を刺激しないよう静かに距離を取ることが大切です。
蜂に刺された場合の対処法
蜂に刺された場合は、まず蜂や巣から離れ、安全な場所へ移動します。
刺された部分は流水で洗い、冷やしてください。
気分が悪くなった場合や、次のような症状が出た場合は、速やかに救急要請や医療機関への相談が必要です。
・全身にじんましんが出る
・息苦しい
・喉や舌が腫れる
・吐き気や嘔吐がある
・めまいや意識の低下がある
・短時間に何か所も刺された
・顔や首を刺された
過去に蜂に刺され、全身症状が出た経験のある人は特に注意が必要です。
症状が軽く見えても急変する可能性があるため、無理に様子を見ないようにしましょう。
「蜂は顔を覚える」に対するヤフコメの反応
今回の記事のYahoo!ニュースのコメント欄では、蜂の記憶力や警戒行動に関する体験談が数多く寄せられました。
主な反応をまとめると、
・蜂は顔ではなく、においやフェロモンで敵を判断しているのでは
・巣を取り除いた後も働き蜂が戻ってくることがある
・アシナガバチは比較的おとなしいが、生活圏の巣は危険
・庭の害虫を食べてくれるため、場所によっては共存している
・網戸越しでも殺虫剤を噴射した方向へ向かってきた
・蜂の巣は自分で触らず、業者に任せた方がよい
などがありました。
アシナガバチを益虫として見守っている人がいる一方で、洗濯物や衣服に紛れ込んだ蜂に刺されたという体験も寄せられています。
蜂と共存できるかどうかは、巣の種類だけでなく、巣が作られた場所や家族構成によっても変わるでしょう。
まとめ
今回は、蜂が人の顔を覚える可能性や、復讐、仲間への情報共有について調査しました。
一部のペーパーワスプには、仲間の顔の模様を見分け、個体を識別する能力があることが研究で確認されています。
ただし、日本の住宅周辺で見られる蜂が、人間の顔を長期間覚えて後日復讐することまで証明されたわけではありません。
蜂が駆除した人を狙っているように見えるのは、
・巣へ刺激を与えた人の動きを追っている
・濃い色の髪や服に反応している
・巣を守るため防衛行動を取っている
・警報フェロモンなどに仲間が反応している
・外出していた働き蜂が巣の場所へ戻ってきている
といった理由が考えられます。
人間のような感情で復讐しているというよりも、巣や仲間を守るための本能的な行動と考えるのが自然でしょう。
また、蜂の巣へ熱湯をかける方法は、生き残った蜂を刺激するだけでなく、やけどや転倒の危険もあります。
蜂の種類や巣の大きさが分からない場合は無理に駆除せず、大家や管理会社、自治体の相談窓口、専門業者へ相談してください。
蜂を見つけてもむやみに刺激せず、静かに距離を取ることが自分や家族を守ることにつながります。

